佐藤二朗、仕事納めに“供養”　本田誠人の訃報受けダウナーの危機も

劇団ペテカンの演出家で俳優の本田誠人さんの訃報を受け、思い出を綴った俳優の佐藤二朗さん。5日に自身のツイッターで、悲しみのあまりダウナーになってしまう危機を覚え、友人で俳優の向井理さんに連絡を入れたことを明かしました。

2020年12月28日にも佐藤二朗さんは、今は亡きドラマPの奥さんの“供養”となる作品に仕事納めで向き合っていました。

“供養”となる作品で仕事納めした2020年

2018年に、頭から離れることができずに、迷いながらも「永くともにやりたい」と思っていたドラマPの妻が、39歳で亡くなったことを明かしていました。ドラマPは、自身の妻が長期入院になった時も、全く大変な状況にあるそぶりは一切見せず、現場で働いていたようです。

そんな彼から、佐藤二朗さんの元には「涙が止まらない」という1本のメールが…。公私を分け、ドラマPとして作品と向き合ってきた姿を受け、佐藤二朗さんは「こんな奴がいてドラマがダメになるはずがない。創れ。それが供養だ」という言葉を残しました。

この長年の思いは果たされたようで、2020年12月29日には、ドラマPがこの経験を元にショートムービーを作ることを発表。佐藤二朗さんも出演することになり、「出演できた事、光栄」と心情を吐露しました。

彼にとっても思い入れのあるこの作品は仕事納めにもなったそう。「ささやかな供養になる事を願う」と願いを込めて報告しました。

この男が2年前のこの経験を元にショートムービーを創る。出演できた事、光栄。その青森での撮影が僕の仕事納めとなった。ささやかな供養になる事を願う。https://t.co/eqS0Q1h2k0

— 佐藤二朗 (@actor_satojiro) December 29, 2020

 本田誠人さんの訃報を受け回顧

そうして2021年を迎えましたが、2月4日には、本田誠人さんがすい臓がんで亡くなったことが報じられました。佐藤二朗さんも親しかったため、ドラマPの妻のときと同様に「半年くらい前か。夜、突然電話があった」と彼との思い出を回顧。

「二朗さん、息子と話して！　自慢したいから！」と、佐藤二朗さんと繋がりがあることを自慢したいためにに電話をしてきたという微笑ましい話を振り返り、「俺ごときが自慢になる筈ないだろ！」と思わず笑ってしまったことを明かしました。

本田誠人さんの息子にバトンタッチされた際には、「君のお父さんは沢山ホン書いて沢山演じて沢山芝居作って、沢山自慢していいお父さんだぞ」と、ちゃんと彼の意図を汲んで褒めたようです。

他にも様々な思い出があることと思いますが、このエピソードを紹介するとともに、「本田誠人の冥福を祈る」と、死後の幸せを願いました。

半年くらい前か。夜、突然電話があった。「二朗さん、息子と話して！自慢したいから！」。俺ごときが自慢になる筈ないだろ！と笑いながら、代わった息子さんに「君のお父さんは沢山ホン書いて沢山演じて沢山芝居作って、沢山自慢していいお父さんだぞ」という話をした。本田誠人の冥福を祈る。

— 佐藤二朗 (@actor_satojiro) February 4, 2021

「どんどんダウナーになる」と向井理に連絡

ドラマPの経験を元にしたショートムービーと向き合い、今も「底無しの暗さ」を感じさせる役を演じている佐藤二朗さんは、本田誠人さんの訃報も相まって、地方のビジネスホテルで「どんどんダウナーになる」と暗い気分になっているよう。

「これはいかん」と思い、乗り越えるために向井理さんに連絡を取り、気持ちを立て直すよう努めました。状況を察知した向井さんは心情を察知したのか、返信ではなく電話をかけてきたそう。気持ちにプラスになったようで、「向井理という友人に感謝を」と感謝の意を示しています。

ファンからは、「突然の訃報で気持ちが落ちている時、返信ではなく、お話ししてくれる、向井理さん、すてきです」「類は友を呼ぶと言いますから、二朗さんが素敵だから向井くんとお友達になれたのだと思う」「こんな時の役者さん達は大変ですよね」と向井理さんの魅力を綴る人や、労いの言葉が多く寄せられました。

知人の訃報、今やってる作品の役の底無しの暗さ。地方のビジネスホテルで、どんどんダウナーになるから、これはいかんと友人にメール。友人は返信ではなく、電話をしてきた。向井理という友人に感謝を。

— 佐藤二朗 (@actor_satojiro) February 4, 2021

佐藤二朗さんは妻とラブラブなことで知られていますが、深く1人1人と向き合うからこそ、数々の素晴らしい作品が生み出されていくとともに、多くの人が集まってくのでしょう。